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第三回 フライロッドの歴史






(文) FLYの達人 渡辺 隆 
 
まず前回の冒頭で古いことの書かれた文献を知らないと記してしまいましたが、実は私の持つ文献の中にも記述はありました。イヤ~ごめんなさい。お恥ずかしい限りです。参考文献として購入はしたものの、ベッドの下でストック用のケースに入ったまま、埃にまみれていました。最近は記事を書くことも無かったので文献が何処にあるのかも忘れていました。見つかった本の中から、抜粋した写真をキャプションとともに載せています。またの機会にこの部分のみを記載させていただきたいと思います。悪しからず。


フライロッドフライロッドを道具として使い始めるまでは、古くは先端が細く手元が太い、木や枝の1本の物をロッド代わりに用いていたのでしょう。フライフィッシングの創始時代と言われるディム・ジュリアナの生活する時代にはバット(手元)部分にWILLOW(ヤナギ)、ミドル(中間)部分にHAZEL(ハシバミ)、トップ(先端)部分にJANIPER(ネズコの種)などの素材を巧みに使い3ピースのロッドが作られていたようです。しかも溝を切り、繋ぐ工夫と振り出し形式を組み合わせた複雑なもののようですが、18フィートもの長さで魚を釣ると美しい曲線を描いていたとあります。


15~18世紀までの英国では、LANCEWOOD(ランスウッド)やGREENHEART(グリーンハート)、HICKORY (リンボク)、CRABTREE(野生リンゴ)、ASPEN(ポプラの一種)、ASH((トネリコ)、MEDLAR(和名不詳)等が利用されていたようです。が、どの木材も弾力性に富み剛性に強い戦争の際に活用される武器の元、素材の一部になる物ばかりが主流になっていました。
17世紀前半に考案されたリールを用いてシルクで紡がれたラインを収納し、キャスティングすることが可能になります。


これが18世紀に素材がバンブー(竹)へと変わり一気に世界中に広がっていったようです。当初はただ単にスプリットバンブーと呼ばれるもので、竹を縦に裂き割りそれを6本用意し張り合わせたロッドが開発されました。この工法が伝わりさまざまな工房が出来製品化が進んだのでしょう。
英国では1847年エドワード・フィッツギボン(Edword Fitgibbon)がサケ釣用のロッドを、1860~63年、米国ではサミュエル・フィリップ(Samueru Fillip)、チャールズ・マーフィー(Cherles Marphy)がスプリットバンブーを使い出した。と故芦沢一洋著「フライ・フィッシング全書。森林書房(1983)」の文献にあります。


第一次、第二次世界大戦までは全盛期を迎えたバンブーロッドも1950~60年には新しいグラス・ファイバー製のマスプロダクション製品が取って代わります。
現在は主流となるカーボン・グラファイト製やボロン製が台頭して今日に至っていますが、グラファイト繊維の開発は終わったわけではありません。さまざまな素材と組み合わされて、さらに進化・進歩しているといえるでしょう。


フライロッドフライロッド(毛鉤竿)、現在、主流を成すのは軽量、軽快なアクションのカーボン・グラファイトロッドです。一般的には2本(2ピース)を繋いで1本になるよう設計されています。最近は携帯性に優れた利便性の高い3ピースのロッドが、そして、さらに利便性を追求しマルチ・ピース(パック・ロッド)と呼ばれる4~5本継、果ては超コンパクトな7~10本継の製品まで出現しています。

フライロッドの構造はラインをストックするためのリールを保持するリールシート、ロッドを握るハンドルとあわせてグリップ部分。ロッドシャフトには先端からラインを通すためのガイドが取り付けられています。2本に繋ぐ部分はフェルールと呼ばれる部分ですが、ロッドの素材や仕様により異なりさまざまな素材の物が組み合わせてあります。バンブーロッドの場合は金属製の金具が一般的に利用されています。

ロッドに求められる機能としては、頻繁にキャスティングを繰り返すので、軽量であること、握りやすいこと、リールが外れないこと、反発力と復元力があること、堅牢性があることなどを中心に考慮するといいでしょう。

フライロッドの種類は国産、外国産を含めると、膨大な数になってしまいます。わが国の渓流規模で主流になるサケ・マス類の魚種を対象とするロッドの長さは7~9フィート前後、ライン番手は3~5番が適しているといえるでしょう。
フライロッドも嗜好性が高い製品でマニアックな領域にあり、さまざまな意見が取りざたされ個人の主観的な部分が多く見られますが、客観的に捕らえるなら、まずは海、河川、湖沼のどこで利用するのかを決め、ショップや釣りをする知人がいたら迷わずアドバイスを受け入手するのが一番でしょう。

 
参考文献:
フライフィッシング全書(芦沢一洋著。山と渓谷社。1983年) 
日本のフライ・フィッシング(芦沢一洋他共著。㈱河出書房新社。1989年)
フライ・フィッシングマニュアルNEW(増沢信二著。山と渓谷社。2000年)
A Dictionary of Fly-Fishing(C.B.McCully. Oxford Paperbacks. 1993年)
The Sotheby's Guide to Fly-Fishing for Trout(Charles Jardine. Dorling Kindersley 1991年)
The Origins of Angling(John McDonald. Lyons & Burford,Publishers 1997年)
 

 



おすすめスポット
栃木県、鬼怒川

関東でも屈指なフライフィッシングの盛んな土地柄、栃木を代表する一級河川だ。
この河川が茨城県と千葉県境の守谷市外で、坂東太郎の異名をとる利根川に合流することは釣り人に意外と知られていません。

栃木県、鬼怒川上流域には日光を含め湯西川、川治、鬼怒川温泉などの有名な観光地を含んでいます。温泉も豊富で釣りの後も疲労した身体をリラックスでき楽しめること請合います。さまざまな支流がありますが、その代表的な河川には、日本のフライフィッシング発祥の地といっても過言ではない日光の湯川を含め、大谷川、荒川、西鬼怒川、田川などがあり流域面積は広く栃木の穀倉地域でもある。
一級河川にありがちな堰堤やダムも多いが、時期に当たれば大型ヤマメが釣れることでも有名だ。3月1日解禁、9月19日まで20日から禁漁となる。3月解禁、間際に放流された10㎝程度の稚魚が5月を過ぎる頃には25センチ以上のサイズにまで大型化する。それだけの許容量のある河川でもある。

栃木県、鬼怒川こういった大型河川では年券購入がポイント。日釣り券を購入しても日並に寄って釣りにならないことも多い。大きな河川は通って場所とその時期による水温、ハッチする水生昆虫に精通しないと攻略法をマスターできません。
年券を購入してせっせと通うことが自分の釣りの技術と自然を学ぶ一番の早道。年券は5900円。日釣り券1400円。


 
【PHOTO】 撮影:坂本雅也

写真上:滔滔とした流れの中でヤマメが捕食行動を起こすと穏やかな流れが一変し、雨が降ったような賑わいを見せる。
写真下:川幅はおよそ4~50メートル。流れは緩そうに見えるが結構強い。


【問い合わせ】
栃木県鬼怒川漁業協同組合
〒321-0902 宇都宮市柳田町1260(栃木県水産会館内)
TEL:028-662-6211
E-Mail:info@kinugawa-gyokyou.com



アウトドア&フィッシング ナチュラム


コメント

このコラムを読み出してフライに興味を持ちました。
今回の歴史も大変参考になります。
明日は、フライのショップへ行ってチェックして見ます。
来春にはデビューするつもりです。

投稿者 梁瀬 肇 : 2006年12月02日 14:17

フライフッシングではロッドが重要な道具ですよね。特にバンブーロッドは素材一つ一つが違うので、キャスティング時にも感じるものが様々で、嗜好品のようなものですよね。カーボンも優れてますが、バンブーは味わいがありますね。そして、ロッド職人技が釣人に伝承され,後世のフッシャーマンに伝えられるんですね。ロッドの性能は釣人の腕でなく、職人の伝統技が大きいんですね。

投稿者 荒井秀文 : 2006年12月04日 18:57

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