| エッセイスト 中尾伊早子 | |||
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節分までは〝大寒〟といって、厳しい寒さの日が続きますが、すでに春の兆しが見えてくる時期でもあります。ということで、今回は本州で一番早く咲く桜の町の鎮守の森をご紹介します。 町のHPによると、『静岡県賀茂郡河津町は伊豆の東海岸、賀茂郡の最も東北よりに位置する東西13.7km、南北14.7kmの小さな町です。北は天城峠を経て天城湯ヶ島町、南は下田市、北東に東伊豆町、西にかけては西伊豆町に接している町でもあります。町の年間平均気温は14.4℃と温暖でありあらゆる動物、植物から人々の暮らしに至るまでおおらかに育まれています』とのこと。このおだやかな町が2月10日頃から約1ヶ月、この本州一早咲きの『河津桜』を見に来る人でいっぱいになります。桜並木は散歩コースになっていて、その先にこの町の鎮守の森があります。ちょっと一緒に歩いてみましょうか。 河津駅を降りて、川沿いの桜並木を歩きます。川には一面に丸い石が転がっています。角張った石がないのは、上流からの水が常に緩やかに流れてきている証拠。順調な水の流れによって大きな石も長い時間をかけ、少しずつ丸くやわらかくその姿を変えていきます。時間をかけて、透き通る水に癒されて、そこに暮らす人も丸くなっていくような気がします。私が伺ったのは桜が終わった昨年の3月の終わりでしたので、大きな丸い石の上には白鷺が優雅に佇み、その上を春を代表するツバメが飛んでいきます。路の脇には菜の花が風に揺れ、姿は見えないけれど、野鳥がうっとりする声で求愛していました。山の中腹には白いオオシマザクラが満開で、遠目にも美しい。すれ違った女子中学生の二人連れが笑顔で「こんにちは」と挨拶してくれました。思いがけず、とても嬉しかった。 緩やかなカーブの路の向うに、来宮神社の鳥居が見えました。立ち並ぶ家は新築が多いけれど、神社は民家と畑に囲まれ、小川が流れていて、昔ながらの日本の生活の風景が広がります。鳥居をくぐり、拝殿に向かった右手にひっそりと佇む大楠。よく見ると、いろいろな種類の木がこの大楠に絡まっています。長い年月をかけて老木を支えているうちに、くっついて一本の太い巨木になったようです。
拝殿前の年季の入った狛犬さんに頭をなでて、お賽銭を入れて、神社にご挨拶します。私の場合、たくさんの神社に伺うので、神様にお願い事をするということはほとんどなく、『はじめまして。ちんじゅの森というNPOを主宰しているので、以後、お見知りおきください』という感じです。 さらに拝殿の左手に向かうと…いました!樹齢千年の大楠!!拝殿横の他の木に支えられて多くの命と共存する老木と違い、空に向かって真っ直ぐに伸びた凛とした姿の大楠。裏側から見ると、他の木にまぎれてわかりにくいのですが、まるで木陰で見を潜めている恐竜のような迫力があります。また、太く、大きく伸ばした根っこは、長い長い年月、この土地を守りつづけた自信に満ち溢れています。そして、おなかには子供を宿しているような不思議な模様がありました。支え合ういのち、宿すいのち…木の神様に新しいいのちをいただいたような気がしました。今回は、私がとても好きな鎮守の森をご紹介しました。一足早い桜を見に、出かけてみませんか?そして、ぜひ、大楠に会いに行ってみてくださいね。
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私の「鎮守の森ツアー」は、今年も3月より始まります。昨年は、7ヶ所廻りました。いつも拝見していて、どんどん日本が好きになります。今年は、どんな感動が待っているか楽しみです。
投稿者 八木由紀子 : 2007年02月01日 11:05
八木様
コメントありがとうございます。
私は今年に入ってから17箇所回りました(^^)v
ステキな神社があったら、教えてくださいね。
投稿者 中尾伊早子 : 2007年03月05日 12:08